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営業職でも残業代請求は可能? よくある違法残業や請求する方法について

2020年11月18日
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営業職でも残業代請求は可能? よくある違法残業や請求する方法について

令和2年4月、津山の農業協同組合(JA)に対し、約220人の職員が残業代や休日勤務手当の未払いの違法性を理由に3億円を請求した訴訟が、和解にいたりました。

残業代をめぐるトラブルは、ありがちな労働問題のひとつとなっています。中でもトラブルが起きやすいのは、営業職でしょう。「○○だから残業代は出ない」と、もっともらしい理由をつけて支給しない会社がいまだに見られます。

しかし結論から言うと、営業職でも、残業代を請求ができるケースが多くあります。会社の主張する理由が、法律に違反している可能性が高いからです。

この記事では、よくある違法残業の事例をご紹介し、どこに違法性があるのかについてベリーベスト法律事務所 岡山オフィスの弁護士が解説します。残業代を請求する方法や、請求するときに知っておきたいポイントもまとめているので、諦めずに行動するための参考としてください。

1、営業職が残業をする理由・原因

「営業職だから残業代は出ない」という会社の対応で、悩みを抱える労働者は絶えません。それは、営業職が残業せざるを得ないことが多い職種だからでしょう。

たとえば営業職は、クライアントの都合に合わせた対応が、適宜求められます。顧客が希望している連絡の時間帯が夜なので所定労働時間外に電話をする、終業間際でも懇意にしている取引先からの連絡なので対応する、といった具合です。営業職に就いている方なら、同様のケースを少なからず経験しているでしょう。

また、営業職の場合、外回りとデスクワークのダブル業務を行うことがほとんどです。 所定労働時間内は外回りを行い、終業時間に帰社してから書類整理や資料作成などをする、といった労働者も散見されます。

このように、営業職は、たびたび定時を超えて働かざるを得ないときがあります。加えて、自分のノルマや実績が、自分で把握できてしまうことも大きいでしょう。自分の成績を守ろうとして、たとえ勤務時間外の対応が必要だったり仕事が多かったりしても、きちんとこなそうとするために、残業につながりやすいといえます。

2、営業職によくある違法残業

営業職に就いている方は、今見てきたようにさまざまな理由で残業をしています。

だからと言って、会社が「それは営業職によくあること。残業代が出ないのは仕方がない」と結論づけていいわけではありません。会社の言い分の内容によっては、法律に抵触している可能性もあるからです。

以下に、よくある違法残業と、なぜそれが違法なのかについて解説します。

  1. (1)営業手当を出す代わりに残業代を出さない

    残業代を出さない理由として、「営業手当を出しているから」と答える会社がいます。社内勤務の方たちの給与形態を引き合いに出しながら、手当で優遇していることをアピールし、残業代が支払われないことを納得させようとする会社も少なくありません。

    しかし、営業手当を残業代の代わりにするためには、給与規定や給与明細にその旨をわかりやすく記載するなどの対応が必要です。また、営業手当が何時間分の賃金に相当するのかを明示しておき、もし実際の残業時間がそれを超えた場合、差額分を支払うようにしていないと、違法になる可能性があります。

  2. (2)歩合給制を理由に残業代を出さない

    「残業代は支払わないけど、歩合給(インセンティブ)制だから頑張ればその分給与は上がる」というのも、会社にありがちな言い分です。歩合給制とは、「事前に設定された売上の数字や契約件数を超えたら、○○円支払う」、「売上の数字や契約件数に応じて、○円または○件ごとに○○円支払う」等とする賃金制度をいいます。

    しかし、歩合給制であっても、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて働いた場合、会社は労働者に残業代を支払わなければいけません。

  3. (3)事業場外みなし労働時間制を理由に残業代を出さない

    会社によっては、残業代が出ない理由として、事業場外みなし労働時間制を挙げることがあります。事業場外みなし労働時間制とは、事業場外での業務(全部、または一部)に従事している労働者に、あらかじめ決められた労働時間を実際の労働時間とみなして、賃金を支払う制度です。

    この制度なら、たしかに基本的には残業代が発生しません。みなし労働時間が8時間なら、10時間働いても12時間働いても賃金は8時間分です。

    ですが、この事業場外みなし労働時間制を会社が導入することができるのは、会社の具体的な指示や監督が行き届かず、労働者の労働時間を管理することが困難なときに限られます。

    したがって、会社に一度出社してタイムカードを押してから営業に出ている、外回りのときは会社と通信できる携帯を持ち、上司等が労働者の行動を把握して指示をしているなどの事情がある場合には、この制度の適用が認められない可能性があります。その場合は通常の労働時間制が適用され、法定労働時間を超えた分に対して残業代が発生します。

    また仮に事業場外みなし労働時間制が適用されるとしても、外回りのあとに社内でデスクワークをしている場合は別です。みなし労働時間と事業場内での労働時間の合計が法定労働時間を超えていれば、その分の残業代を請求できます。

3、残業代請求する手順・方法

営業職に対して残業代を出さないという会社は、法律に違反している可能性が十分に考えられます。もしそれが明らかな場合は、会社に対して残業代を請求しましょう。実際の手順をご紹介しますので、ご自身の権利をしっかり主張するための参考としてください。

  1. (1)証拠を集める

    まずは、必要な証拠を集めましょう。残業をしている事実やどのくらい残業をしているのかわかるもの、残業代が出てしかるべきことを示すものなどを揃えていきます。具体的には上司や取引先とのメールや通話の履歴、PCの利用履歴、出退勤を記録したタイムカード、シフト表、業務日報、雇用契約書、就業規則、給与明細などが考えられます。

  2. (2)会社との交渉

    証拠を揃えたら、会社と交渉を行います。まずは直属の上司に掛け合い、応じてくれないようでしたら上司の上司や人事部に相談してみましょう。

    こうした交渉の経緯も、後の労働審判や訴訟のときに役立つ証拠になるので、メールなどのツールを使って面談を申し入れたり、連絡したりするのがベターです。口頭で話をする場合は、ボイスレコーダーを使って録音しておくといいでしょう。

  3. (3)弁護士への相談

    会社との交渉がうまくいかないときは、労働問題を取り扱う弁護士への相談を検討してください。交渉に応じない会社に対して残業代を請求するには、労働審判手続や訴訟が一般的ですが、どちらも法律の知識が必要になるからです。

    労働審判手続とは、会社との交渉の場に、裁判官である労働審判官1名と労働関係について専門の知識や経験を有する労働審判員2名で構成される労働審判委員会に入ってもらい、解決を目指す手続きをいいます。

    労働審判手続では、話し合い(審理)にどちらかが参加しない場合、一方の当事者に有利な解決案(労働審判)が提示される傾向にあります。この解決案は判決と同等の効力があり、差し押さえなどの強制執行ができるので、会社が労働者と交渉せざるを得ない状況に持ち込むことが可能です。

    また3回以内の期日で審理を終わらせる必要があるため、迅速なトラブル解消の期待もできます。このようなメリットから、労働審判手続は訴訟よりも先によく利用されています。

    ただ、労働審判手続では、限られた時間の中で、具体的な根拠を示しながら自分の言い分を説明しなければいけません。

    また、労働審判で提示された解決案に対して、当事者が異議を申し立てた場合、通常の訴訟に移行します。裁判でも、法廷でさまざまな証拠を提示しながら、会社に残業代を支払う責任があることを追及する必要があります。

    以上から、労働審判手続や訴訟が必要になった場合は無理をせず、法律の知識が豊富な弁護士に依頼するのをおすすめします。弁護士なら必要な証拠が何かアドバイスしたり、会社との交渉を代理で行ったりもできるので、個人で行動するのに不安がある場合は、最初の段階から相談するのもひとつです。

    なお、労働問題をめぐっては、弁護士ではなく労働基準監督署に相談する手もあります。ただし、こちらは労働者個人の代理人となるのではなく、会社に対して法律を遵守するよう是正勧告をしてくれる機関のため、早急なトラブル解決の場合は弁護士の方が向いています。

4、残業代請求する際に知っておくべきこと

最後に、残業代請求をするときに知っておきたいことを、ふたつご紹介します。

  1. (1)残業代請求権には時効がある

    労働者が持つ残業代請求権には、一定の期間内に行使しなかった場合は消滅する、という時効が決められています。令和2年3月までに発生した請求権は2年、令和2年4月以降に発生した請求権は3年です。請求権の発生日は、その残業代の支給日と定められています。

  2. (2)残業代の計算方法

    残業代の請求では、一体いくらの未払いが生じているのか計算しておくと、ただ支払いを求めるだけのときよりも説得力が増します。

    ①基本的な残業代の求め方
    残業代を求めるときは、まず自分の1時間あたりの賃金を算出するところから始めます。基本給に各種手当を加えたら、それを1か月の所定労働時間で割りましょう。

    各種手当には資格手当や役職手当のほか、時間外手当の代わりと明示されていない営業手当を足してください。家族手当や扶養手当、住宅手当、通勤手当は含めることができない場合が多いので注意が必要です。

    1時間あたりの賃金を算出したら、そこに実際の残業時間を乗じ、労働基準法で定められている割増賃金率を加算して残業時間を計算します。割増賃金率は法定労働時間を超えた分なら25%以上、休日出勤なら35%以上、深夜手当なら25%以上です。

    たとえとして、以下のケースを考えてみましょう。

    • 基本給22万円
    • 営業手当3万円(時間外労働相当分とみなされていないもの)
    • 1か月の所定労働時間が176時間
    • 1時間あたりの賃金は25万÷176時間=1420円


    もし法定労働時間を超えた労働が30時間だった場合は、1420円×30時間×1.25(割増賃金率)で5万3250円が残業代です。

    ②歩合給制を採用している場合
    営業職の場合、基本給と歩合給が組み合わさっている場合もあるでしょう。この場合は、基本給と歩合給を分けて計算します。

    最初に、基本給+各種手当を1か月の所定労働時間で、歩合給を1か月の総労働時間(所定労働時間+残業時間)で割り、それぞれの1時間あたりの賃金を求めてください。便宜上、前者の賃金をA、後者の賃金をBと呼ぶことにします。

    次に、Aには実際の残業時間を乗じ、割増賃金率を加算して計算します。Bには実際の残業時間と割増賃金率をそれぞれ掛けましょう。Bには残業時間に対する賃金に割増賃金率を加算した1.25ではなく、割増賃金部分のみに相当する0.25を掛けることに注意が必要です。
    あとは、これらを足し合わせれば残業代が求められます。

    たとえば、以下のケースを考えてみましょう

    • 基本給22万円
    • 歩合給3万円
    • 1か月の所定労働時間が176時間
    • 1か月の総労働時間が206時間
    • 残業時間は30時間


    この場合、1時間あたりの賃金は、Aが22万÷176時間で1250円、Bは3万÷206時間で146円です。

    したがって残業代は、以下のように計算します。

    • Aの残業代……1250円×30時間×1.25=4万6875円
    • Bの残業代……146円×30時間×0.25=1095円
    • トータルの残業代……4万6875円(A)+1095円(B)=4万7970円

5、まとめ

本文でご紹介したように、たとえ営業職でも残業代がまったく出ないわけではありません。会社の言い分をうのみにせず、毅然とした態度で残業代の支払いを求めましょう。

しかし今までずっと残業代を支払っていないような会社だと、違法行為を指摘したとしてもすんなり受け入れてくれなかったり、さらに別の言い訳をしたりしてくる可能性もあります。

その際は、ぜひベリーベスト法律事務所 岡山オフィスの弁護士にご相談ください。会社に対して法的な観点から説明を行い、あなたに有利な形でのトラブル解決を目指します。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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